2026/08/04 17:26

Hi Master/Lo Masterを作った理由

ギターアンプを自宅で鳴らしていると、ボリューム調整の難しさを感じることがあります。

アンプのボリュームを0から少し上げただけなのに、急に音が大きくなる。

少しだけ大きくしたいのに、つまみをわずかに動かしただけで大きくなりすぎる。

反対に、少し下げると音が出なくなってしまう。

特に自宅では、アンプのボリュームを「0から1、あるいは2までの狭い範囲」だけで調整している方も多いのではないでしょうか。

・希望する音量に合わせにくい
・音を出した瞬間に大きくなりすぎる
・アンプをドライブさせたい
・ボリュームを微調整したい

Hi MasterとLo Masterは、このような悩みから生まれました。



アンプのボリュームを、もっと大きく回して使いたい

小さな音で練習するためには、アンプのボリュームを小さくすればよい。

理屈としては、その通りです。

しかし実際には、アンプのボリュームをほんの少ししか回せない状態では、音量の微調整が非常に難しくなります。

そこで考えたのが、アンプへ入る前の信号を、別のボリュームであらかじめ絞る方法です。

Hi Masterをギターとアンプの間に接続して、ギターからアンプへ送られる信号を手前で絞っておく。

そうすることで、アンプのボリュームを「0からほんの少し上げた位置」だけで使うのではなく、これまでより大きく回して使えるようになります。

Hi Masterで入力信号の大きさを調整し、アンプ側のボリュームも使って音量を合わせる。

2つのボリュームを組み合わせることで、アンプ側のボリュームつまみを使える範囲が広がり、希望する音量に合わせやすくなります。

これは、アンプの出力をスピーカー側で下げるアッテネーターとは異なります。

Hi MasterとLo Masterは、ギターやエフェクターからアンプへ送られる信号の大きさを調整するための製品です。


ギター本体のボリュームだけでは駄目なのか

ギター本体のボリュームを下げても、アンプへ送る信号を小さくすることはできます。

ただし、ギター本体のボリュームは演奏中にも操作する部分です。

普段は10にして弾き、必要な場面で音量や歪みを下げるという使い方をしている方もいます。

そのような場合、練習環境に合わせるためだけにギター本体のボリュームを下げてしまうと、普段の演奏時とは操作感が変わってしまいます。

Hi Masterを使えば、ギター本体のボリューム位置とは別に、アンプへ送る信号量を設定できます。

ギター側のボリュームは普段使っている位置にしたまま、Hi Masterで練習環境に合った音量へ調整する。

これも、Hi Masterを作った目的のひとつです。

なぜHi MasterとLo Masterの2種類があるのか

開発を進める中で、ギターの直後に接続する場合と、エフェクターを通した後に接続する場合では、適したボリュームの仕様が異なることが分かりました。

そこで、接続する場所に合わせてHi MasterとLo Masterの2種類を作りました。

Hi Masterは、主にパッシブピックアップを搭載したギターの直後で使用します。

基本的な接続方法は、次のとおりです。

パッシブギター

Hi Master

ギターアンプ

エフェクターを使用する場合は、基本的にギターと最初のエフェクターの間へ接続します。

パッシブギター

Hi Master

エフェクター

ギターアンプ

一方、Lo Masterは、エフェクターやバッファーを通過した後の信号に合わせた製品です。

エフェクターの後からアンプへ送る音量をまとめて調整したい場合や、アンプのSEND/RETURNへ接続する場合には、Lo Masterを使用します。

エフェクター

Lo Master

ギターアンプ

または、

アンプのSEND

Lo Master

アンプのRETURN

難しい言葉を使うと、Hi Masterはハイインピーダンスの信号に、Lo Masterはローインピーダンスの信号に合わせています。

ただし、インピーダンスという言葉を知らなくても、接続場所から選ぶことができます。

ギターの直後、エフェクターの前で使う
→ Hi Master

エフェクターやバッファーの後、アンプのSEND/RETURNで使う
→ Lo Master

これが基本的な選び方です。


自宅練習だけではなく、スタジオでも

Hi MasterとLo Masterは、自宅練習での音量調整を主な目的として開発しましたが、スタジオでも使用できます。

スタジオに置かれている大型アンプは、自宅用の小型アンプ以上に、ボリュームの少しの変化で音量が大きく変わることがあります。

バンド全体の音量に合わせながら、アンプのボリュームを細かく調整したい。

アンプの入力を少し抑えて、歪みすぎないようにしたい。

反対に、アンプ側のボリュームを普段より大きく回しながら、実際の演奏音量を調整したい。

そのような場面でも、Hi MasterまたはLo Masterを補助ボリュームとして使用できます。

Hi Masterにはローカットスイッチ付きモデルもあります

今回製作したHi Masterの中には、ローカットスイッチを搭載したモデルもあります。

スイッチをOFFにすると、通常の音で使用できます。

スイッチをONにすると、低音域の一部が抑えられ、音の輪郭がはっきりした、軽くすっきりとした音に変化します。

・低音が太くなりすぎる場合
・アンプを歪ませたときに音がこもる場合
・コードの分離を良くしたい場合
・バンド演奏の中で音を聞き取りやすくしたい場合

などに使用できます。

音を大きく変えるエフェクトというよりも、低音の量を整理するための補助機能です。

ギター、アンプ、演奏する曲に合わせて、通常の音とローカットした音を切り替えられます。


すべて同じ外観ではありません

Hi MasterとLo Masterは、同じケースとノブを使って大量生産するのではなく、ケースの色や形、取り付けるノブなどを変えながら製作しています。

そのため、同じHi MasterまたはLo Masterでも、1台ごとに外観が異なります。

クリアカラーのケース、塗装された金属ケース、小型のケース、大きめのノブなど、それぞれの部品の組み合わせによって個性があります。

商品ページには、実際に販売する個体の写真を掲載しています。

写真に写っている色、ケース、ノブを持つ商品が、そのままお届けする1台です。

シンプルだからこそ、長く使えるものを

Hi MasterとLo Masterの基本的な回路は、とてもシンプルです。

電池や電源は必要ありません。

音を積極的に加工するエフェクターではなく、必要な場所に接続して、信号の大きさを調整するための道具です。

派手な効果はありません。

しかし、自宅やスタジオでアンプを使うたびに感じていた、音量調整の難しさを少し軽くすることができます。

アンプのボリュームを、これまでより大きく回して使いたい。

希望する音量へ、もう少し細かく合わせたい。

ギター本体のボリュームとは別に、練習用の音量を設定したい。

Hi MasterとLo Masterは、そのために作った製品です。

アンプのボリュームが扱いにくいと感じている方は、接続する場所に合わせて、Hi MasterまたはLo Masterを試してみてください。

【重要な注意事項】

Hi MasterとLo Masterは、ギターやエフェクターとアンプの入力端子、または対応するSEND/RETURNで使用する製品です。

アンプのスピーカーアウトとスピーカーキャビネットの間には、絶対に接続しないでください。

スピーカー出力用のアッテネーターやロードボックスとしては使用できません。